やぶにらみ見聞録

浅葱(あさぎ)のぎの字はねぎの色?        


「あさぎ」と言う言葉を聞いたことがありますか?



いつかは武道具店頭での会話に登場する機会があると思います。

我が剣道具業界での(あさぎ)とは、色の種類の呼称の一つで「浅葱」と言う文字を使用し、(あさぎ)のぎの色は黄色ではなく薄い青色をさします。
「浅黄」も間違いではありませんが間違いを避けるため我が業界ではこの文字は今はあまり使用しません。
胸や顎飾りの紋様をなす蜀紅糸の色の1つで、2重織り剣道着の裏側の色と言えば理解していただけると思います。
 


この色は藍を基本にしたジャパンブルー系の色で、我々武道具の製造家は青系の基本的な色と認識し使用しています


藍色は一般に暗い青色を指し、勝色、褐色ともいわれ、武士の好むところになった色とも聞いています。
使用する糸色は、他にもう少しうすいものを「藍白」順に浅葱、新橋色、納戸、群青、濃紺と呼んでいます。

他に臙脂系では「黄土」、金茶、臙脂、茶、(古代緋とも葡萄茶とも)と言った色が多くの武道具の世界で多用されています。

 





     言うまでもなく「葱}




「蜀紅糸」  上は藍色系下はエンジ系

画像提供 剣道日本誌